こんにちは!歯科衛生士のイヨタニです
今回8月23日に九州歯科大学であった市民フォーラム
「あなたの寝ている時に息が止まる?~本当は怖い睡眠時無呼吸症候群のお話~」
の講演に行きました。睡眠時無呼吸症候群と歯科は関係あるの?と思われる方もいるかもしれませんが、しっかりバッチリ関係があります!
ちなみに講演の事は市政だよりで知りました。入場無料に喰いつきました(笑)
なんだか、学生に戻ったようでドキドキでしたが、とてもタメになりました!
講義室には、20人~30人ほど集まりいっぱいでした。
男性も女性も半々の割合で意外と年齢層も幅広く、なんだか関心度の高さを実感しました。
1時間の講演は本当にあっという間で、最後の質問コーナーでは始まった途端挙手する方が多数
色々な質問が飛び交いました 皆熱心にスゴイなと思うと同時に完全にパワー負けしたイヨタニです…
情けない…もっと頑張らねばっ…!!という事で睡眠時無呼吸症候群について習ったことを書かせていただきたいと思います。
気合を入れて書くので、2回に分けていきたいと思います
★そもそも睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは
医学的には
睡眠中に無呼吸を繰り返し、その結果、日中に眠くなる、熟睡感がないなどの種々の症状を呈する疾患。
無呼吸(10秒以上の呼吸停止)をひと晩7時間の睡眠中に30回以上、あるいは1時間当たりに5回以上起こす病態と定義されています。
中でも大きく分けると
閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (OSAS, Obstructive SAS)
上気道の閉塞によるもので呼吸運動はある。
中枢性睡眠時無呼吸症候群 呼吸中枢の障害により呼吸運動そのものが消失する。
混合性睡眠時無呼吸症候群 閉塞型と中枢型の混合したもの。
この中で大半を占めるのは閉塞型睡眠時無呼吸症候群 なんと9割を占めるそうです。
★どんな人がなりやすいの?
現在有病率は成人の2~4%
中高年に多く、男性がやや多いようです。
他にも.肥満による首周りへの脂肪が多い
.扁桃腺肥大
.鼻の通りが悪い
.舌が大きく気道をふさいでしまう
.顎が小さい(小顎症) など
これまでは、「睡眠時無呼吸症候群=肥満の人がなるもの」と考えられてきましたが、最近では肥満でなくてもなることがわかっています。
これには日本人特有の顔、特に顎の形が関係していると言われています。
また、寝る前の飲酒の習慣がある人や、口を開けたまま(口呼吸)寝る人なども関係があります。
★なってしまったらどうなるの?
症状は
・日中の著しい眠気(日中過眠)
・集中力・判断力の低下
・睡眠中の呼吸の停止・いびき
・熟睡感の欠如
・何度も目が覚める(お手洗いに起きる)
・起床時の頭痛
・性機能低下(ED) などです。
合併症のリスク
生活習慣病と密接な関係があり、様々な合併症を高率に引き起こすことが報告されています。
合併症は高血圧、脂質異常症、不整脈、虚血性心疾患、心不全、脳血管障害、糖尿病、肺高血圧症など
例えば、高血圧を発症する可能性は健康な方と比較して2倍
狭心症・心筋梗塞は2~3倍 脳血管障害は4倍
糖尿病は2~3倍という報告があります。
● 交通事故と社会問題
良質な睡眠がとれず日中に強い眠気を起こして判断力や集中力の低下が起こります。
これにより重大な事故・労働災害などにつながる可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群による経済損失はなんと3兆5000億円にものぼるそうです!
日本の交通事故の経済損失が6兆3300億円(2009年)らしいです。その半分近くに相当します。
睡眠時無呼吸症候群は一刻も早く対処すべき大きな社会問題なのです。
なんだか知れば知るほど怖いです睡眠時無呼吸症候群!
次回は検査法や治療法について書かせていただきたいと思います
イヨタニでしたヾ(@°▽°@)ノ