石川歯科医院スタッフブログ

2015.08.29更新

こんにちは!歯科衛生士のイヨタニです。

今回も前回紹介した睡眠時無呼吸症候群について書かせていただきたいと思いますihi

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★検査法

まず現在の睡眠の評価をします。睡眠時間がしっかりとれていることが大前提ですが

昼間の眠気がどの程度か、不眠症状はあるか、などの睡眠環境や睡眠習慣、薬の使用の有無、飲酒の習慣、精神的ストレスの有無や既往歴などを確認。

そして睡眠呼吸障害が疑わしい場合はスクリーニング検査(選別試験,ふるい分け試験)として、パルスオキシメーターを用いた無呼吸に伴なう低酸素状態の有無の確認をします。

そして最終的に睡眠時無呼吸症候群を確定するためには、終夜睡眠ポリグラフ検査(Polysomnography:PSG)という検査をします。

これは医療機関に泊りがけ(一泊二日)で行う検査法で、頭や顔、体の必要な部位にテープで電極を貼りつけ、実際に一晩眠りながら脳波や呼吸、眼球、筋肉の動きなどを記録し、睡眠の状態について調べるものです。

この結果を解析し、正常な睡眠の経過と比較することで、睡眠時無呼吸症候群の診断を行います。

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 ※AHI (睡眠1時間あたりの「無呼吸」と「低呼吸」の合計回数の事           Apnea Hypopnea Index)

 

 

睡眠の評価をするものの代表的なものに エプワース眠気尺度があります。

皆さんも是非セルフチェックしてみてください!

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 ポイントは一つ一つの質問に深く考えてしまうと分からなくなってしまうので、  ここ1カ月を振り返って、直感で質問に答えて下さい。

 

★治療法は?

現在大きく分けて3つの治療法が行われています。

●CPAP(シーパップ)療法(持続陽圧呼吸療法)

装置からホース、マスクを介して出された空気を気道に送り、常に圧力をかけて気道が塞がらないようにします。この療法を適切に行うことで睡眠中の無呼吸やいびきが減少し、症状の改善が期待されます。

重症例にも効果があり、現在の睡眠時無呼吸症候群のメインの治療法です。CPAP療法は検査を行い一定の基準を満たせば健康保険の適応になります。ただ、装置の違和感が大きいことや治療コンプライアンスが悪いという声も。

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●外科手術

気道閉塞の原因がアデノイド肥大や扁桃肥大などの場合には、手術によって取り除くことがあります。また、鼻閉を起こす鼻疾患はCPAPや口腔内装置の治療を妨げるため、手術が必要となることがあります。

 

●口腔内装置(スリープスプリント・マウスピース)

ここで歯科が大きく関わってきます!

主に軽症から中等症の閉塞型睡眠時無呼吸症候群の患者に適応されます。

口腔内装置は、マウスピースを装着し、下顎を前方に移動して誘導、固定することにより、狭窄した上気道を広げ、通気性を良くする装置のことです。

しかし、顎関節症の人や残っている歯牙が少なかったり、鼻呼吸ができない人には使用はお勧めできません。また、効果に個人差があったり、顎の痛みやこわばり、噛み合わせの違和感があるという声も。

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※医科(専門医)にて睡眠検査を行うこと                                                                                                                   検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断されること                                                                                                       医師が口腔内装置適応と判断し、治療依頼(紹介状)すること                                                                                                                              が健康保険適応となっています。それ以外は保険外治療となります。

  

睡眠時無呼吸症候群のお話はいかがでしたか?

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人生の3分の1を占める睡眠は「脳と心身の疲れ・ストレスを取り除くこと」、「ホルモンを分泌して再生する役割」があると言われています。
質の高い睡眠をとることは、健やかで充実した生活を過ごすことにも繋がっていきます。

しかし、日本は世界的に見ても、睡眠時間が少ない国のひとつです。
「寝る間を惜しんで」と言う言葉があるように、睡眠時間を削ってまで頑張るというような“眠らないこと”を美徳とし、「睡眠」を取ることをあまり重要視しない傾向があるようです。

睡眠時無呼吸症候群の症状の

  ・日中の著しい眠気(日中過眠)
  ・集中力・判断力の低下
  ・睡眠中の呼吸の停止・いびき
  ・熟睡感の欠如
  ・何度も目が覚める(お手洗いに起きる)
  ・起床時の頭痛              

などがあったら要注意です。今一度、自分の「睡眠」を振り返ってみてはどうでしょうか?

以上、イヨタニでした( ゚∀゚ ) note2

投稿者: 石川歯科医院 スタッフ